ドラマ化され、映画も公開予定の
直木賞作家の島本理生さん原作の
ファーストラヴ。
タイトルから見ると、初恋のラブストーリーかと
思いきや、なかなかハードな物語です。
父親を殺した女子大生の心理を取材する
臨床心理士の主人公。
自らも気づいていない心の傷を
思い出しながら、事件の真相に迫っていきます。
この小説の結末は
どうなるのでしょう。
本のタイトルの「ファーストラヴ」
に込めた作者の思いとはどんなものなのでしょうか。
ファーストラヴの小説のあらすじとは
この小説は、まず恋愛小説ではないことを
肝に銘じなければならない。
ふわふわと、うっとりする
生クリームみたいに甘ったるい気分を
求めて読んではいけない本です。
なぜなら、
なかなかハードで、重たいテーマを
扱っている物語だからです。
物語は、女子大生の聖山環菜が、自分の父親を
殺して逮捕されたことから始まります。
就活の面接帰りになぜ
父親を殺めなければならなかったのか。
この事件を題材としたノンフィクションの執筆を
頼まれた、臨床心理士の真壁由紀は、
聖山環菜の周辺の人々を調べ
本人との対話を通じて、
衝撃的な真実を突き詰めていきます。
同時に、臨床心理士の真壁由紀も
かつて自分が、封印してた
過去の葛藤を浮かび上がらせていきます。
臨床心理士の主人公と罪を犯した女子大生、
そして弁護士。
3人がそれぞれ様々な思いを抱いて
生きてきて、それぞれの人生の中で
出会い、交差する人間模様も
読み応えがあります。
女性とは、家族とは、愛とはなにか。
そして、親とはなにかも考えてしまいます。
女性であることが、ある時
自分の意図とは反して
扱われることがあること。
そして、悲劇が起きてしまう前に
親が子供を守る意味でも
知っておく必要があると思います。
そういう意味では、このようなテーマを
小説にし、また、ドラマや映画にすることは
とても意義があることだと思います。
重苦しい展開の物語ですが、
救いはあるのでしょうか?
ファーストラヴの小説の結末とは
題名の「ファーストラヴ」に
込められた作者の意図からも
最後の救いは、あってほしいと思ってしまいます。
小説を読むにあたって、読後感は
スッキリしたいというのが
私の本を選ぶ理由です。
本にしてもドラマにしても、映画も同じです。
現実の世界では、多くの課題が
抱えて必死に生きているのですから、
誰に怒りを向けたらいいのかわからず、
救いのない宙ぶらりんの状態は、
勘弁してほしいなあと言うのが、本音です。
その意味では、この本の読後感は
落ち着きました。
ドラマや映画での結末は
わかりませんが。
ファーストラヴの再放送や見逃し配信はいつ?
ファーストラヴの原作者
直木賞作家の島本理生さんは、
おそらく家族の問題や
思春期の繊細な感情や心の痛みを
すくい上げているなあと思います。
おそらく家族の問題や
思春期の繊細な感情や心の痛みを
すくい上げているなあと思います。
高校生の頃に
『シルエット』で、群像新人文学賞優秀作を受賞しています。
『リトル・バイ・リトル』は、高校卒業する前に書いています。
作者の等身大の普通の生活の中で、
心の機微を
丁寧に描写しています。
『ナラタージュ』は、恋をしている大学生の女の子の切ない思いが詰まっています。
松本潤さんと有村架純さんの映画でも話題でした。
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